ISO14000シリーズとは、国際標準化機構(ISO)で制定した「組織活動が環境に及ぼす影響を最小限にくい止めること」を目的に定められた環境に関する国際的な標準規格群です。環境マネジメントシステムに関するISO14001/14004を始め、環境監査に関するISO14010/14011/14012などから構成されます。
これらの規格は、現行の環境法規制などの遵守はもちろんのこと、企業や団体の全従業員が「自分達の事業活動そのものが、調達・生産・消費・廃棄に至る各プロセスにおいて地球環境に負荷をかけている」という認識を持ち、環境への負荷を継続的に改善し続けることをその目的としているため、取得には企業としての信用度の他にも数々のメリットがあります。
●コーポレート・アイデンティティー(CI)の向上を図る
企業理念や企業活動のあり方を客観的に証明し、広く世間に公表する手段として役立つに加え、企業としての信用度のアップにつながり、結果、取り扱い商品自体にいたるまで信用と価値が生まれることも予想される。

●リスクの回避
環境影響を常時監視する体制を整えることにより、環境汚染に対する多額な賠償金の支払いやイメージの低下などがおよぼす企業リスクを回避する。

●作業効率の見直しによるコストダウン
作業の標準化や記録の保持などにより、絶えず作業効率の見直しができ、その結果コストダウンが図れる。なお、環境マネジメントシステム構築のための初期調査によって明らかになった問題点を改善することで、システム構築課程においてもコストダウンが図れる。

●経営の方針の重要な情報資料として利用
記録の保持が進められれば、貴重な経営情報源として活用できる。今まで以上の詳細な情報を把握することでより的確な意思決定を行うことができる。

●クレームの減少、顧客獲得の足がかりとしてのアピール
管理体制を確立することにより、環境に対する負荷や商品自体の欠陥が早期に発見でき、その結果クレームの減少につながる。

●異常事態や緊急事態への適切な対応が可能
あらゆる異常事態や緊急事態を想定し、その対応方法をマニュアルかと教育訓練を図ることにより、関係する全従業員がいざというときに適切な行動がとれるようになる。

●従業員のモチベーションアップ
教育体制に充実かにより、不十分であった従業員に対する教育が促進され、従業員の環境や仕事に対する意識の向上が図れる。

●グリーン市場の優位性
企業や自治体などのグリーン購入への動きに対応でき、今後のグリーン市場に対して優位性が図れる。また、その他には公共事業における入札資格要件となることも今後は予想される。



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